嫉 妬
息が出来ないくらい抱きしめて 君は俺のものだと奪っても
背中透しに見える男の影が いつも気になる
「あなたしかいない」と 口先で言われても
25時の時報がラジオから 独りぼっちの部屋に鳴り響く
1時間前から話し中のままの電話 悪い予感ばかり頭の中よぎって
やっとつながった電話 眠そうな声を造った感じで
「明日またゆっくり」と 君は受話器を5分で下ろした
約束もしないで週末の夜に 君のマンションを訪ねてみても
明かりの消えた部屋 虚しく響き渡るチャイム
時計の針だけが ああ冷たく進んで
帰りかけたエレベーター 偶然開いた扉の中から
君は驚いた顔で そっと後手で
指輪はめかえた
息が出来ないくらい抱きしめて
君は俺のものだと奪っても
背中透しに見える男の影が いつも気になる
Ah・・・